読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

目覚ましが鳴る。

私の携帯のアラーム音と、彼の携帯のアラーム音が混ざり合う。1回目のアラームはふたつとも私が消した。次のアラームまで10分。

彼の横顔にキスをして、頬を撫でる。無意識に顔をすり寄せてくる彼にわたしもほおをすり寄せる。

2回目のアラーム。ようやく彼の手が携帯に伸びて音を止める。目は開かない。耳元で彼の名前を呼んだ。ぼやけた返事はすぐに寝息に変わる。唇にキスを5回して、彼の名前を呼んで、好き、と言う。彼の腕が私を抱き締める。

ねえ、起きよう、朝だよ、好きだよ、起きよう、言葉をくるくる回転させるように呟く。

彼の腕を私の首に巻きつけて、座位をとらせる。

目ぇ開けて、ほら、今日は何着るの?

目を開けない彼に、適当に選んだ靴下を履かせる。お気に入りのズボンと、上着を選択して、彼の横に置いた。上着を背中に近付けるとようやく自力で手を動かした。

もう俺、ひとりじゃなにもできないかも、なんて甘えたこと言いながら目を瞑って笑ってる。

歯磨きして、帽子かぶって、リュック背負って、彼が扉からひょこっと顔を出した。ベッドから軽快に飛び出して抱きついた。

眠いけど気をつけてね、いってらっしゃい、と耳元で呟いてキスした。

玄関まで見送って、じゃあいってくるね、と彼は唇にキスして、手を振って家を出て行く。

駅に着いた頃、今日もありがとうね、とLINEが届く。そのあと私は布団に転がる、毎日こんな感じ。